骨董市へ行く

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妻が骨董に興味を持って久しい。

骨董的なものに関しては私の方が昔から興味があったし、井伏鱒二の「珍品堂主人」を読んでこんな風に趣味に生きられたらいいのになと若い頃から思っていたのである。
ところが私の骨董趣味というのは単なる薄っぺらい懐古趣味であることが自分でもわかっていつの間にか骨董的なものに興味を失ってしまった。

ところが妻は骨董的な趣味をどんどん追求して行ったのである。
家の調度は古い和箪笥になり食卓はアンティーク風なテーブルに壁には中世の宗教画がかかるようになっていた。

今やネットオークションで売り買いして趣味と実益を追求している。

近くの展示場で骨董市が開かれるので私は妻をそこまで送る運転手となり同行した。
体育館より少し広い会場に様々な骨董品、例えば陶器、絵画、掛け軸、古布、古道具などを売るブースが並んでいる。

骨董市と他のなんとか展示会とかなんとかバザールなどとの違いは売り手の熱心さの差だな。骨董市のブースの主人は売る気がない。というより客から声を掛けなければ絶対応対しない。

売主のいらないものを無理やり捌こうとしているような「如何ですか?」「いらっしゃませ?」「ただいまタイムセールです。今がチャンスです」などという、うるさくて定型的な声は全くない。

商品というのは、客の気持ちが動いて購入されるものなのだ。押し付けて売りつけるようなものではないのだよな。

骨董品を選ぶというのは自分の美意識に沿ったものかどうかを勘案しながら見定めていく作業なのだろうな。そういう客の心の動きに店主はじっと寄り添うのだ、きっと。

私は骨董品を見るのは楽しいんだけれどそういう趣味はないとしか言えない。祭の夜店の商品を眺めて楽しむタイプなのだ。


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このページは、ながこうが2018年8月10日 23:45に書いたブログ記事です。

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