2001年2月アーカイブ

立飲み

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〓画像パス〓たこ焼き

地下街なんかにある立飲み屋というのも変な商売です。客に丸椅子くらい用意してもバチは当らないと思うのですが、改める様子はみられません。昼食前には店を開けて焼鳥の串をさしたり、きゃべつを切ったり、仕込みをしながら客が来れば別に迷惑そうな顔もしないで注文を受けます。昼間っから?といううさんくさそうな顔は見せません。お客様にも各々事情があるでしょうから、でも飲みながらクダクダやらないでくださいね、と無言のうちにも椅子を出さないことによって、牽制しているようです。

立った侭でも普段の量は消費できますが、いつまでも立っているのは疲れますから、寛いでいる時のペースより早くなります。立ち疲れて店を出ていった後に酔いが廻ってくれれば目出度し目出度しの商売です。ジョッキ一杯か二杯で足早に去って行く客がほとんどでしょう。

その昔、仲野荘にいた頃、同じ階に爺さんが住んでいました。ひと回り若い奥さんと娘は働きに行って、昼食に帰ってくるのですが、その一時間も前に酔っぱらって、階段の下から「おかーちゃんヨー」と叫び続けるのでした。 11時にはできあがって帰ってくるということは、10時に開いている呑み屋ということになり、酔っぱらって階段も上がれなくなる爺さんの足を考えると、近所の酒屋のカウンターだったのではないか、と今になって思います。

関東ではあまり見かけることがない、酒屋の隅につくられたカウンターで味付けイカとか缶詰めで一杯やるスタイル、外で酒を呑むのはこれが一番安あがりです。店の売り値プラス冷し賃とか燗代しか取らない、まあ商売気のない関東ではあまり流行らなかったのも解ります。僕の住む町では、夜の8時を過ぎると寿司屋も蕎麦屋も大衆食堂の類いも、皆閉まってしまいます。酔っ払いは商売にならないのです。ラーメン屋と最近増えた24時間営業のファミリーレストラン位です、やっているのは。

去年の夏から、街ではミネラルウォーターのペットボトルを片手に歩くのが流行っているのですね。水筒の方が似合うような若い人達。 ウイスキーのポケット壜を持って、時々グビッとやるとアル中と観られますが、フラスコなら許されなくもない、と思っていたのですが。

これからの高齢化社会では、早朝から営っている酒が飲める処に注目が集まると確信しています。 スーパーの外に置かれたベンチで、缶ビールで半日くつろぐ老人... 出来ることならテイクアウトで酒とつまみをセットで買って、そこらの公園でやってくれないかな、という新たな店も出現しそうな予感がします。

スーパーガン

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〓画像パス〓空母

江畑謙介氏の軍事本で、バル博士の遺産と呼ばれているスーパーガンが紹介されています。カナダ生まれの弾道学の権威であり、天才的な大砲の設計者バル博士は、何者かによってブリュッセルのアパートの前で射殺されてしまったのですが、そのときイラクで手掛けていた大砲は、口径1メートル級、砲身長が172メートル、普通の野砲の射程が30キロから50キロなのに対して、彼の理論値は数百キロから3200キロという、なんとも夢のある物だったのです。

アメリカで大砲による人工衛星の打上げの研究にたずさわった後、ミサイルの供与を拒まれるような国に招かれて、その巨大な大砲の設計や配備にたずさわったりしていたのですが、そんな物を向けられた国は黙っていませんから、すべては極秘の世界の話しであり、彼の死後10年経った今でも、時々その亡霊が独り歩きするのだそうです。

スーパー魚雷なんてどうでしょう。小型化しきれなかった核兵器を積んだ、無人の潜水艦を敵地の港で爆破する。 スーパー空母 ... 沖縄で計画されたことがある、フロート式の飛行場をタグボートで引張って、七つの海を駆け巡る。 スーパー弓とかスーパーブーメラン。

アメリカは大きな物が大好きですが 、こんな貧乏たらしい事は考えないでしょう。

何でもコンパクトにするのが得意な日本の製品も、電子化された最新兵器には欠かせなくなっていて、ミサイルのレーザー照準から発射装置のベアリングまで、民需、軍需の区別は意味をなさなくなっているのです。 その良い例が、衛星放送を受信するパラボラアンテナの集波装置で、米軍の軍事機密だったのを、日本の家電メーカーが製品化に成功して1万円位で量販してしまったので、特許を取って公開しなかったアメリカは随分損をしたのだそうです。

日本の陸上競技では、ハンマー投げや砲丸投げがイマイチなのは、体力的な問題だけではなく、遠征の度に、手に馴染んだハンマーや砲丸を持っていく煩わしさが、選手層を薄くしているのではないでしょうか。 実績のあるハンマー、最近調子のいいハンマー、試してみたい新しいハンマー、三つくらい持って、重たいし、飛行機に乗る時金属探知機に引っ掛かったりして...

くじら屋

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〓画像パス〓クジラ

銚子の隣の波崎の海岸に、ゴンドウ鯨が50頭ほど打ち上げられたそうです。 実はその10日程まえ、別の海岸に打ち上げられた鯨がいて、その肉をいただいて食べてしまったのですが、   ...  海からの贈り物、合掌。

漁師町の海岸では、朝の4時には浜を歩く人の姿があるそうです。 流れ着いた難破船の積み荷でも、第一発見者が名前をかいておくと所有権が認められるのだと、サルベージ屋さんが言っていました。

ずっと外食をしていた時期があるのですが、いつも行っていたのがくじら屋でした。 別に鯨が目的ではなく、あれはもともと大衆的な食い物ですから、その流れを汲んだ大衆食堂だったのですが、他の店が十年一日のごとくメニューが変わらないのに、その店だけが毎日違う物を食べさせてくれたからです。

鯨が捕獲出来なくなって随分経つのですが、その間ずっとメニューにありました。業界ではきっと、20年分は冷凍保存してあったのでしょう。 どうも、捕れるものはとれるだけ捕ろう、という姿勢に問題があったのではないでしょうか。一頭30トン、50トンですから、キロなんぼで取引きされるこの業界では、魅力があります。

食は文化、という反捕鯨に対するキャンペーンも、大手の漁業会社の手によるものでしょう。そもそも、鯨を食べるなんて機会なんて、打ち上げられた「海からの贈り物」程度が一般的だったのではないでしょうか。

外食を続けた20年程で、以前は一杯飲んで最後にご飯まで食べていたのですが、だんだんそのご飯の量が少なくなっていき、一杯飲んでその儘帰るようになって、外食を続けるのも体力がいるのだな、と思うようになって行くのをやめてしまいました。 鯨も、ナマズくらいの大きさであったなら、こうも騒がれることもなかったでしょう。

経済の...

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〓画像パス〓魔女

東京湾を横断するアクアラインや本四架橋の利用者が、当初の見込みを大きく下回って、まるで採算ベースに乗らないと騒いでいます。民間企業なら早々倒産して、出資した銀行も連鎖倒産、公的資金を注ぎ込む関係上、経営者は粉飾決済とか損失隠しとか叩かれて、逮捕されてしまうでしょう。

国の経済のかじ取りをしている筈の役人の収支予測が、こうも当てにならないのは今始まったことではありません。青函トンネルなんか開通したときには既にギブアップしていましたし、四十年も実験を続けているリニアモーターカーは、技術的な問題の解決以前に採算面から実現不能になっています。

ヤクルトで1000億円の損失をだした財テク担当の役員は逮捕されました。役人時代のようなインフラへの投資、といった逃げ道のないバクチの代打ちの定め、大様な会社でなかったら簀巻きにされて沈められていても不思議はありません。

経済学者が予想屋として役にたたないのは、当人達も認めています。後だしの理論の構築が重要なのであり、従って、まだマルクス経済学も有効です。 ジョージ・ソロスに代表されるファンドの主催者は、先を見通す能力に秀でているというより、かじ取りの欠陥を見抜くのに長けているのでしょう。

バブルの頃、誰かがババを引くと言われていましたが、どうやらそれは銀行だったという結論がでました。金融界の特権階級、免許事業でだれがやっても儲かる筈の銀行が、ババを掴んで苦しんでいて、裏の世界に近いと思われていたサラ金の方が景気がいいのですから、皮肉なものです。

パチンコ屋の開店時間の前になると、小口の闇金融の所に人が列んでいるそうですから、この世界も複雑です。

先日、知合いのバクチ打が亡くなりました。60歳くらいだったのですが、独り身だったので、バクチ仲間が集まって葬式を出してやったのだそうですが、香典で葬式代が賄えればいいが、と世話人が言っていました。 身内は遠くにいるのですが、過去の借金で縁が切れていたのか、誰も来なかったそうです。

故人は20年位前に、ノミ屋に200万程借金をして喘いでいました。つい最近まで博打を止めることなく、人生を全うすることが出来たことを想うと、裏の世界には銀行にはない、奥の深さを感じてしまいます。
〓画像パス〓オープンカフェ

流行とはいえ、オープンカフェのテラスでコーヒーを飲む物好き、折衷案のようなウィンドー越しに歩道を歩くこちらに対面してカウンターに座る女性なんか観ていると、どうしても冬の夜間、高速道路を走る場違いなオープンカーを連想してしまいます。

一度、山の中の現場で、自衛隊の使っている型のフルオープンのジープを借りたことがあるのですが、イヤア舞上がった埃をまともに被ってしまうのですな。 冬は寒いし、夏は信号待ちなんかしていると頭がチリチリするし、排ガスは吸うし、クッションは悪くて、ハンドルもクラッチも固い、雨以前の問題で、これ以上快適からほど遠い乗物はないと思ったのですが。

夏は縁台でスイカを食べたり、将棋をしたり、冬は風をよけてひなたぼっこしたり、屋外でくつろぐ習慣は昔からありましたが、当時の住宅事情から、少しでも快適にという方向だったような気がします。 パリのカフェでは歩道までテーブルを並べて、そこに座る客が一杯いたりして、あれは冬でも繁昌しているのかしら。

ヨーロッパのサッカーは冬がシーズンまっさかりで、ドイツの映像なんか、かき上げた雪がフィールドに残っていたりします。夏は選手もファンもヴァカンスに行ってしまうのでしょう。 冬のスタジアムに集客が期待できない J リーグは、プロ野球と同様オフシーズンになります。

暖炉も、あまり環境に優しいとは思えないのですが、根強い人気があります。 あれはまともに薪を焚いていると、1ヶ月に4トン車1台くらい消費します。とてもじゃありませんが薪が間に合いません。熱効率が悪いのでしょう。朝鮮半島で昔から使われているオンドルの方がよほど暖かそうです。 憧れと現実のギャップを感じさせます。

図書館で、三島由紀夫のロココ調の自宅の写真集を観ていて気が付いたのですが、彼は室内で靴を履いて生活していたのですね。書斎には今では事務所にもあまり置かなくなった、あのグレーのスチールデスクが置いてありました。 当時はまだ出初めで非常に高価だった、という註がついていました。

先導者

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〓画像パス〓先導者

マラソンのテレビ中継を観ていると、20キロ付近まで先頭を走っていたのにズルズルと後退して、画面からはおろか、翌日の新聞にも触れられない外国人選手がいます。 トラックの一万メート ルなどでラビットと呼ばれる選手なのでしょう。「この選手はペースメーカーですから」と最初に明かしてしまうと、中継時間の半分を占める、前半の展開の妙が薄れてしまいますから、尤もらしく経歴なんか紹介して、消えて行く時も出来るだけさりげなく、無視してしまうことになります。 前半を世界最高記録なみで推移するレースには、ラビットがいるとみてよさそうです。

競輪にはトップ引きという役割の選手がいます。 車券の対象になるので予想紙にもちゃんと明記されています。間違って買ったファンが暴れるからです。お金が懸かっているのです。 自転車レースで先頭を切って走る時の風圧は、素人にはなかなか理解しがたいものがあります。ドミフォンという競技ではオートバイに乗った先導者とペアを組み、時間内の走行距離を競うのですが、オートバイに乗ったペーサーは立ったままの姿勢で風圧を一身に受けて走ります。追走するレーサーはうまく風を避けているか確かめるために、ペーサーの背中に向かってつばを飛ばすと、吸込まれるようにピタンと命中する時が、うまく付いている時なのだそうです。

一般道にも先導車がいます。法定速度以下でノロノロ走っている車がそうです。20台位引連れて走っています。これはすぐ後ろに付いた車にも責任があります。あれは迷わず追越すべきです。3台も繋がってしまうとなかなか追い越すことが出来ないからです。10台程の車をブンブン追越して行ったら先頭にパトカーがいた、という話がよく有るのです。 「女の運転する車なんかに乗るもんじゃない、まるで葬式の先導車だ」というのはロス・H・スペンサーの言葉だったと思うのですが。

日本には強力なリーダーが出現しにくい環境にあるようです。 政治的な先導者というのは非常に危険です。世界の例を観てもヒットラー、スターリン、毛沢東、善玉とされているチャーチルやルーズベルトだって戦争の結果次第ではどう言われていたか判りません。

岸田秀は日本の国の成立過程を、強大な中国の統一国家に対抗する為に、談合して、当時一番力があった豪族を元首に大和朝廷ができたのではないか、と推測しています。神話はいつもあとだしなのです。国の成立過程は、その後の歴史にもずっとついてまわり、アメリカはインディアンを虐殺し、追放して出来た国であるが故に、戦い続ける。外圧と談合で出来た日本は近世のペリー来航による開国、太平洋戦争の責任者の不在、に見るように、外圧と談合の歴史だ、と言っています。

政治家にリーダーシップなど誰が求めているのか知りませんが、石原慎太郎や田中真紀子なんか、ただ扇動しているだけなのではないでしょうか。

世襲

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〓画像パス〓世襲

アメリカの大統領が世襲されました、と言わないのは選挙という過程を経るからでしょうか。王制を布いてない国では、お祭りみたいにして国を代表する人物を選ばなければ、歴史の裏付けない分、その重みが感じられないのではないか、と言っていたのは赤瀬川原平だったか、その前に読んでいた北山修だったか忘れてしまったのですが、フィリピンの大統領の交代劇を見ていると、本当にそう思えてきます。そして新大統領も二世でした。 けっこう多いのです。インドではネルー、インディラ・ガンジー、パキスタンでは.. 誰だっけ?首相にはなっていませんがミャンマーのアウンサウン・スチーさんも2世です。日本の政治家も二世、三世ばかりですから、この手の首相の誕生も時間と確率の問題でしょう。

民間企業でも世襲やコネを無視しては語れないのが現状です。 不況期は採用人員を縮小するのが民間企業の常ですが、この時期採用されるのは、強力なコネのある出来の悪いのばかりになってしまいます。10年も続くとこれは大変、オイルショックの時、そして今の時期がそうなのですが、空洞化はこうして生まれます。 そして、その経営は一族が担うのが一般的です。

役所に世襲というのは馴染みませんが、コネは必要です。僕の住む周辺の町役場では、もぐり込むのにクラウン1台と今でも言われています。職にありつくのに金がいるのです。

村会議員の選挙というのは300票も集めると当選できるのですが、親戚関係でがんじがらめになっていて、結局、旧家の親戚の一杯いる候補者が選ばれることになります。投票率は80%を超え、行かないと、あそこの息子は選挙に行かなかった、と後ろ指を指されるんだよな、と言っとりました。 当然、村長選挙はその議員の単位で計算され、県会議員もその延長にあります。

社会主義国家だって選挙というか、信任投票くらいはやっています。共産党員の中からその地区の委員を選び、その委員が上部組織の委員を選び、その委員がそのまた上部組織の委員を選んで、最終的に書記長とか主席が選ばれるのと、知事や代議士が選ばれる段階で血縁がボケていくのと、似たところがないとはいえません。 北朝鮮でも選挙はやっているそうですから、金正日が世襲と言われて、一方的に白い目で見られるいわれもないのです。

家元、蔵元、網元、窯元、胴元 ...  が延々と受け継がれている社会、談合屋でさえ襲名披露まがいのことが行われているのです。