2001年9月アーカイブ

〓画像パス〓コンセント

スローガンが多すぎるなぁ。 選挙の度に掲げる政党のものから、年度が変わりに募集される職場や学校のそれにいたるまで、なかには随分息の永い『自由、平等、博愛』なんてのも有りますが、覚えるまえに次のスローガンが表れるのが普通です。 何かを掲げないと格好がつかない、というのは判らなくもないのですが、こういう発想からはコピーライターは生まれても、詩人の誕生は期待できないような気がします。

七五調でなければ標語でない、という風潮が支配的なのですが。 『老いの手も貸そう、われらが下水道』 作業員の高齢化が問題になっていたバブルの頃、どこかで目にして感動したことはありますが。

スローガンだけが独り歩きしている例もあります。 啓蒙している団体があるのでしょう。誰もやっていないから『独り歩き』なのですが。 『アイドリング・ストップ』も息の永いスローガンです。

信号待ちをしている時、エンジンを切って、というのは永いことポンコツ車に乗っていた習慣から、どうも不安ではあります。エンジンが掛からなくなったらどうするべ... かえって排気ガスが増えるのではないか、という説もありました。信号が変わって皆一斉にエンジンを掛けると、黒い煙りが立ちこめるわな、交差点付近に。 時間もかかりそうです。信号が変わったのを確認して、サイドブレーキを外し、ギアを入れて、サア発進とやっているワンテンポ遅れる車がけっこういるのです。

長距離を走るトラックは、パーキングエリアや道路の片隅に駐車して、エンジンを掛けたまま寝るのが普通です。エアコンがないと、狭いキャビンでは寝ていられないのです。1ヶ月くらい家に帰らないで、全国各地走り廻っている人もいるそうですから、キャビンは寝室のようなもので、声を掛けたって目を覚さないくらい良く寝てます。 そのエアコンの電源の為に、巨大なエンジンを掛けっぱなしにしているのですから、これはいかにも不経済、例の啓蒙家は運送会社の経営者なのかも知れません。

バッテリーだけでは寝ているうちに力尽きてしまいます。 電柱にコンセントでも付いていれば、そこからコードを引張って、電気ストーブで充分といったスペースしかないのですが。 そこでアイドリング・ストップに続くスローガンを考えました。 『電柱にコンセントを!』 ホームレスや屋台の商売人の支持も得られるでしょう。彼等の喜ぶ姿が目にうかびます。

潜水士

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〓画像パス〓潜水

スキュウバー・ダイビングに使うボンベには、圧縮空気が入っています。酸素ではないのです。岸壁から潜って天然の牡蠣を取るから、溶断に使う酸素ボンベを貸してくれないか、という変な話があって、あんな物持って行ってどうするんだ、と喧々諤々やっていたら、どうも潜るのは外国人らしく、アルバイトで密かに牡蠣を取っているのだが、素潜りで取れる所は取り尽くしてしまい、もうちょっと先には未だ有るので、酸素ボンベからエアーホースを垂らして、口にくわえてやってみるのだ、という話しでした。

なんとも悲壮なダイビング風景ですが、お裾分けが廻ってきたところをみると、本当にやったのでしょう。 手の平サイズの大きな殻に、コロッケくらいの身がはいっていました。旨かった。 ダイビングをする友人に話したら、そんなことやってると、酸素中毒になってしまうがな、ということでしたが、病院でも酸素吸入をやっていますから、心配ないのかも知れません。

素潜りで何メートル潜ることが出来るか、という外国の大会をテレビでやっていました。 錘りを着けてロープを手繰りながら、50メートル、70メートルと一気に潜り、またロープを手繰りながら一気に上がってくるのですが、酸欠になって、自力でボートに上がれない選手を引きずり揚げて、酸素吸入のマスクをさせて介抱したりする、命がけの競技でした。 何故一気に上がってきても潜水病にならないのか不思議だったので、その友人に聞いてみました。

水面で一気圧、10メートル潜って二気圧、そこで呼吸する分には支障がないが、肺のなかで空気が圧縮された状態なので、一気に上がってくると、肺のなかで倍に膨らんでしまう、それが潜水病の原因なのであって、素潜りは呼吸できないのだから、潜水病になる訳がないじゃないか、と言われました。ごもっとも。

海の上から潜水士が仕事をするのを見ていたことがあるのですが、かなりの重労働です。重たい道具を持って泳がなくてはいけないし、水に浸かるだけでけっこう体力を消耗するのに、一日中水のなかだもんな。いくら高給取りだからといっても、あれじゃ体がもちません。水中で電気溶接したりするのですが、何故感電しないのか、いろんな人に聞いてみたけど、これは未だに理解できません。

手本引き

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〓画像パス〓守護神

6枚の札を当てっこする手本引き、「入ります」って懐のなかでモソモソやって、一番上に置かれた札を当てるのですが、バクチ打ちのあいだではこれが一番奥が深い、というのが衆目の一致したところのようです。

子は3点、4点張ることが出来ますが、札の置き方で本命、対抗、おさえと倍率が変わり、本命以外だと半分も返ってこなかったりします。勝負どころになると、オヤの出せる目も、2つくらいしかなくなってしまったりして、この辺は、投手と打者のせめぎ合いを思わせます。

バッテリーのサインのやり取りはともかく、キャッチャーの位地を盗み見る目の動き、バッターの顔ががアップになると、けっこう多くの選手がチラと流し目をしているのが写ります。 長嶋監督が現役の頃がそうでした。アップで写されてしまうスター選手だから目立ってしまったのですが、本人はグリップの位地を確かめているのだ、と言っていました。 それなら、今の松井のように、堂々と確認すればよろしい。

キャッチャーがストライクゾーンから外れたボールを受けた瞬間、ミットをずらす行為も当り前のように見られます。 実際のところ、バッターがチラと流し目をくれたあと、キャッチャーがおもむろに構えを変え、キャッチャーのミットにボールが収まった瞬間、審判は判定のジェスチャーに入っています。

高校野球でも頻繁に映るところを観ると、この意味のない行為は、子供の頃からの、草野球でついた単なるクセなのではないでしょうか。 その当時から、効果に関しては期待出来ない、単なる気休めと意気を鼓舞する為の行為。

サッカーのPKのシーンでは、当り前に蹴れば入ると言われています。 ボクらのようなおっさんがキーパーなら、チョコンと蹴られても、とても追い付けないくらい、ゴールポストは広いのですが、普通のキーパーなら、左右どちらかにパッと飛びます。2メートルちかい大男がこの任にあたるのですから、タイミングと方向が合えば、バッチリ止められます。

右か左の丁半バクチ、というわけでもありません。 右上、左上、真ん中上なら、絶対入るのですが、プレッシャーの掛かった場面でそういう所を狙うと、外しちゃうんですね。 そこでキッカーは右と見せ掛けて左に蹴る技術を、キーパーは左と見せ掛けて右に飛ぶタイミングを磨くのですが・・・

女の外食

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〓画像パス〓かまど

定食屋のチェーン店が流行っているのだそうです。永らく男の単身者の牙城を誇ってきた大衆食堂。減っていくことがあっても、新規開店というのは見たことがなかったので、喜ばしいかぎりです。 別に、さばの味噌煮や、芋の煮っころがしを食べたい、と思うわけでもないのですが、何でも良い場合、家で「何が食べたい?」と聞かれて、「何でもいい」というやつ、黙っていたら出てくるやつ、これが大衆食堂の定番です。

女性客が多いのだそうです。 酒を飲んで、くだをまく客もいないのでしょう。「ねーちゃん、ここへきて酌をしてくれや」なんての。客の住み分けがなされているのでしょう。 お弁当を持って公園に、なんてのも、気を付けないとホームレスばかりだったりしますからね。

いつも晩飯を食べていた店に、たまに来る女性がいました。1人はスナックのママさん風、これは分らなくもない。めんどうなんだね、自分でつくるの。 もう1人は旦那と2人の子供連れ。たまに外で美味しいものを、というのなら他所に行けよ、という店なのですが、見るからにだらしなさそうな女なので、ふだん何をを食わされてんだか、と旦那に同情してしまうのでした。 男の固定観念。戦時中、徴兵を逃れた若い男を見るような目。

男がひとりで入りにくい店、というのもあります。 洒落たイタメシ屋、空いてれば入ってもいいけど。ハンバーガーショップ、これは年齢によるか、立ち喰いそばしかなかった世代だから。焼肉屋、ひとりではなぁ。 他にもけっこうあると思うのですが、個人差はあるようです。

浅草まで出かける体力のなくなった、晩年の荷風は、近所の食堂で、いつも同じ物を食べていたそうです。 掃除や風呂の世話をするお手伝いの婆やがいたのに、外食していたのも不思議です。 戦中、戦後の食糧難の時に、否応なくやり繰りした自炊と外食の生活から、10年は経っていたのですが。

一次産品

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〓画像パス〓枯山水

鉱物資源の豊富な国が、有望視された時期がありました。アフリカや南米がそうです。 今でも貧困に喘いでいますが。 一次産品というのは競争相手がいっぱいいる、ということでしょう。 考えてみると、日本中どこに行ってもこの手の商売をやっています。

小学校のとき、埼玉の山のふもとにいたのですが、川底をさらって砂利を売っていました。最近ホームセンターで、高麗川産と書いて袋詰めで売っているのを見かけました。まさか今は、川からは採取できないでしょうが、大昔、川だった所を掘ればいいのです。

中学校のとき、筑豊の山のなかにいたのですが、ここは勿論石炭の産地です。もっとも、その当時は既に斜陽になっていて、生活保護を受けている人達で、パチンコ屋だけが繁昌していました。最近は、博多に向かう山のなかに、パチンコ村ができているんだよね、と、その周辺の出身者が言っていました。

いま住んでいる所は海のそばなので、砂を洗って売っています。 穴を掘ると地下水が溜まって池ができます。そこにサンドポンプを据えた筏を浮かべて、水と一緒に吸い上げて、ふるいを通したのが製品です。 買い手の生コン業界が暇なので、埋め戻して地主に返す費用に苦労しているようです。

千葉でゴルフ場を造っていた時は、敷地のなかに天然ガスの井戸がありました。圧入した水と一緒に回収するのだそうです。田圃のなかで、ポコポコ湧いている所があり、鍋を伏せてガスを溜、パイプで引いて使っている家もあるそうです。工業権が設定されているので、本当はいけないンですがねえ、とガス会社の人が言っていました。

山奥の村では、湧き出る水を売る、第三セクター方式の会社が四苦八苦しています。 タダの水で一儲けするつもりが、ペットボトル代と輸送費で、人件費の捻出も覚束なくなっているようです。

石炭が石油に押されて、同じエネルギーを得るのに、6倍のコストが掛かるなんて言われたりしています。穴に潜って石を掘るのも大変ですが、石コロを船に積んだり降ろしたりするのも大変なのです。クレーンにバケットを付けて昼夜でやってるもんな。 タンカーの方は、パイプをジョイントすると、あとは勝手にポンプが... て感じだけど。

結局、輸送コストの問題なのでしょう。 ダイヤモンドや金が、庭石みたいに扱いづらい品物だったなら、資産としての価値は違っていたのではないでしょうか。

保険金詐欺

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〓画像パス〓きのこ

海外で事故死、あるいは強盗に襲われて死亡したのが、実は誘った本人が生命保険の受取人だった、という保険金詐欺事件。 国内で実行する場合は、毒を盛る、なんて古典的な方法が用いられたりします。 トリカブト、亜ヒ酸、気管支拡張剤、大量の風邪薬、CO なんてのもあったそうです。 青酸化合物が使われないのは、すぐバレてしまうからでしょう。 完全犯罪でなければならない、極めて冷静な殺人なのです。

保険金詐欺というのは、別に生命保険に限ったものではありません。 工事保険というのがあるのですが、これは工事中の災害などで被害があった場合、例えば台風で屋根が飛んでしまったり、水没してしまったり、引渡し前に火事で燃えてしまった場合、お客さんはお金を払ってくれませんから、保険をかけておきます。

ゴルフ場の造成現場なんか、台風でも来ると、法面は崩れ、張りかけの芝は流され、排水は水没し、惨澹たる有様になるのですが、その為の保険です。 現況写真を撮り、復旧状況を撮り、完了写真を添えて保険の請求をするのですが、仕分ける本人も何れがどれだか分らないのを良いことに、40%はカットされるからな、とか言いながら水増しするのだそうです。掛け金の元くらいは... なんて言いながら。

せっかく貰えるのに、あまり請求したがらない保険もあります。 労災保険です。 大会社では社内的な立場が危うくなるから隠し、下請業者は仕事が回って来なくなるので隠したがります。何よりも、事後処理の厳しさがそうさせるのではないかと思われます。

5mくらい落っこちて、死んじゃったのじゃないかしらん、と思われた事故が、休業3日なんて通知が回ってきたりします。4日以上だと監督署の扱いが違うのです。 1ヶ月くらい入院していても、会社に来ています、ってことにしてしまうのです。 金銭面は心配するな、君の不注意から皆めいわくしている、判ってるね。

そんな訳で、お金が余っているのでしょう。 最近、労災の認定がとみにゆるくなっています。 過労死という、因果関係を確認しにくい申請が認められるようになりました。 ホームに転落した人を助けようとして死亡した、カメラマンと韓国からの留学生に対して、通勤労災が認められたりしています。他に出せるところがないので、お鉢がまわってきたのでしょう。この保険の主旨は弱者救済です。 しかし、留学生のバイト帰りの通勤労災、というのはいかにも苦しい。

東海村で起った JCO の臨界事故では、被爆した3人の内、2人が日をおいて亡くなりました。残された1人がどうなっているのか、まったく報道されないのも、国をあげての労災隠しと言えるのではないでしょうか。

警察官僚

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〓画像パス〓監視カメラ

警察官僚から政治家に、古くは正力松太郎なんて人から、秦野章、後藤田正晴、最近では亀井静香が良く知られています。他にも一杯いるのですが、他の省庁に比べて多いというわけでもありません。 しかし、警察官僚から、という風潮を、苦々しく思っているOBの方も多いようです。 だって考えてもみてください。彼等には政治家を逮捕する権限があったのです。

見逃してやるだけで、大きな貸しをつくる立場にいたわけで、チラと耳打ちするだけで、政治家の顔色が変わる、これでは政界の黒幕といわれる人物より、はるかに具体的で、居心地の悪さを感じさせる存在でしょう。

正力松太郎なんて、辞める前は警視総監の次くらいの地位にいて、関東大震災の時の、朝鮮人や社会主義者の虐殺事件に深く関わっていたのではないか、という疑惑が指摘されています。少なくとも虐殺を察知していながら、未然に防ごうと積極的に動かなかった。そして、直接手を下したとみられる憲兵隊を擁する軍に対して、貸しをつくったのではないか、と。 警察は政治家に弱い、と言われるのは現場のはなしで、上層部では逆なのかもしれません。

ところで、後藤田正晴は警察庁長官でした。秦野章は警視総監でした。 どちらの方が偉いのか、というと当然、国家警察という位地付けの警察庁の長官のほうが、地方警察の一つである東京都の警視庁の総監より上だと思うのですが、一概に言えないところがあるようです。

警察庁には実動部隊がなくて、都道府県の警察に指示を与える立場にあります。 東京には、あらゆる機能が集中していますから、要人警護に始まって、企業の経済犯、政治家絡みの犯罪の捜査まで、警視庁が実質的に国家警察の実動部隊になってしまうのです。そこの長たる警視総監というのは、文官に対する武官といった、なかなか煩い立場にあるようです。

国松長官が狙撃された事件はまだ未解決です。現職の警察官が自供して、それを隠匿していたのではないか、と問題になり、警視総監が辞めたりもしました。 長官に報告してなかったので、怒ってしまったのです。 怒って辞めさせただけですから、どちらが日本で最強の権力をもっているのか、決着がついた訳ではありません。

歩く船員

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〓画像パス〓歩く船員

鹿島港の岸壁の大部分は工場の敷地内です。 工場の敷地から出るだけでも相当な距離があり、さらに、街まで10キロ以上あるのですが、外国の船員さんが連れ立って、トコトコ歩いているのを良く見かけます。 いなかでは移動する時、車を使うのが普通ですから、一目で分ります。 久しぶりに陸に上がって嬉しくてたまらないのか、とにかく良く歩きます。

帰りはボロッちい自転車に乗っていたり、欲張ってもう一台の自転車を苦労しながら転がして、船を目指していたりします。 ひと昔前、北朝鮮の船が行き来していた時、町外れの雑貨屋で、明星チャルメラをごっそり買っていった、なんて話もありました。チャルメラじゃないと駄目なのだそうで、船が入るという情報があると、店には箱で山積みされていたそうです。

特売品だったのか、青いポリバケツを一つずつ持って、嬉しそうに歩いているのを見たこともあります。 そういえば、免税店というのを見たことがないのですが、店の奥の方でやっているのかしら。酒なんかまともに買うわけがないわな。

鹿島港といっても、境界の関係で港の大部分は隣の神栖町に属していて、税金は殆ど向こうに行ってしまいます。図書館のような公共施設の差は一目瞭然で、少々遠くても、車でトコトコ走ることになるのですが、港がY 字型になっているので、1キロ先の対岸まで40分程掛かったりします。

一度、製油所の岸壁で、タンカーの上に、白いアラビア服を着た船員を見たとき、次に勝海舟みたいなのが姿を現すんじゃないかと、感動してしまいました。