〓画像パス〓孫悟空
チベットを中国が支配していることに対して正統性があるとは思えませんが、アメリカの国家の成立過程に疑問を持たないのもおかしなはなしです。
西部劇は先住民を追っ払って既成事実をつくるまでの話を省略して、あたかも誰もいない新大陸を開拓していたら、なぜかインディアンが襲撃してくるので、被害者の立場で自衛のために銃を取るといった話を量産しました。
この事実を整理しないかぎりアメリカ社会から銃がなくなることはありません。
イスラエルとパレスチナの戦争で、アメリカが一方的にイスラエルに肩入れするのも、国の成立過程に共通するやましさがあるからです。選挙の時のユダヤ票が、ユダヤ資本がジャーナリズムを支配しているから、という説明に釈然としないものを感じるのはそのためでしょう。
二千年前の居住権を主張して居座ったイスラエルと、五百年前には存在しなかったアメリカ。
最近はとんと見かけなくなりましたが、映画もテレビもジョン・ウェインが出てくるような西部劇全盛の時代がありました。当時は安かったのかしら。今でもアメリカもふくめて世界のどこかでやっていそうな気がします。
ではチベットはどうなるのか?
田中真紀子が外相のときに、台湾も香港のように政治体制はそのままにして中国と一緒になればいい、と発言して台湾の怒りをかいました。言うかね、そんなこと、現職の大臣が、普通。
ひとつの見識ではあるでしょう。市場経済を導入した時点で、一党独裁の共産主義政権には正統性がなくなったと見るのが普通で、いつまでも今の政権が続く方がおかしい。
中華料理の数だけ分裂すればいい、という無責任な意見もあります。まして、万里の長城の外は夷敵の世界ですから、生き仏の制度のほうが残りそうな気がしますが。
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